メール原文

カドさん初めまして。
1年位前にあったお葬式であった話をよかったら紹介してもらえませんか?
私は大阪府に住んでいる40歳で主婦をしています。
家の目の前で昔から付き合いのあるご家族ののお父さんに不幸があり、お葬式に参加させていただいたときにあった出来事がとても胸が熱くなりました。
お父さんはいつも笑顔を絶やすことなく、すごく家族の事を想っていて、休日は子供たちとの時間を大切にする理想のお父さんという感じでした。昔からのお父さんと面識があり、子供さん達が小さい頃はよくうちの庭で一緒にバーベキューをしたものです。このご家族のお母さんは息子さんが生まれてすぐくらいに蒸発してしまっており、父、友達、少し年の離れた小学3年生の弟の3人の父子家庭でした。お姉さんは18歳ながら弟くんの母親代わりもしながら、家事をしていていつも大変そうでしたが、家族3人でいつも楽しそうに過ごしていました。
そんなお父さんが去年なくなってしまいました。死因は交通事故だったみたいで、即死だったそうです。昔からの付き合いだったということもあり、私もショックを隠しきれませんでしたが、子供さん達のことが心配で、葬式の手配など私にできる限りのお力添えをさせて頂きました。そしてお葬式に参列させていただいたときのことです。次々と線香を上げに集まる人の中に、棺にずっと見つめる弟くんの姿がありました。そこで弟くんが、棺に入るお父さんに向かって涙ながら言葉を口にし始めました。「今度の日曜日キャッチボールしようって約束したじゃん。今日、もう日曜日だよ」「なにいつまで寝てるの。早く起きてよ。お父さんがいなかったら誰が僕の相手するの?」「腕の使い方がなってないなって偉そうなことだけいって、教えてよ。お父さん今まで約束破ったことなんてなかったじゃん」「ねぇお願い起きてよ。お父さんまで僕らを置いてかないでよ」「ねぇお父さん!お父さん!なか喋れよ!!!」
そう言いながら棺へと近寄る弟くんの姿が悲痛すぎて、今でも鮮明に覚えています。
静まり返った会場、そこでお姉さんがそっと弟くんの肩を抱き、言葉を口にしました。
「お父さん、今から天国へ行くの。しっかり見送ってあげよ」「私たちはいつまでも泣いてたら、お父さん私たちのことが心配で安心して行けないよ」「天国に行っても、お父さんのことだから私たちのことずっと見守ってくれていると思うよ」「下手くそだけど、キャッチボールはお姉ちゃんが付き合ってあげるから」「一緒に練習して、野球が上達した姿、天国にいるお父さんに見せつけてやろうよ」「だから、二人で頑張っていこう?」
それを聞いた弟くんは、歯を食い縛り右腕で顔を隠しながら小さく頷き、お姉さんに連れられて席へ戻っていきました。この光景を見ていた参列者の中にもつられて涙を流す人がいて、私も思わず涙が溢れ出てきてしまいました。今でも家事と仕事の両立で大変そうですが、時間を作っては弟と一緒に野球の練習をしていると笑顔で話すお姉さん。お葬式の時もそうですが、自分が一番つらいはずなのに歳の離れた弟のために弱い姿を見せず、毅然とした態度を崩さなかったお姉さんからは、未成年ながらにして母親のような包み込む優しさと父親のようなたくましさが感じられました。そんな私が去年のお葬式に感じた思い出しただけで少し涙が出てしまうことですが、是非カドさんで紹介して頂けたらと思います。宜しくお願いします。

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