ダニエルの母は26時間拘留された後、2年間の自宅謹慎と3年間の執行猶予を与えられ、ダニエルはすぐに母親の元から離されました。
それまで母親にかまってもらうことが出来ず、一人ぼっちの暮らしを強いられてきたダニエルは孤児院に送られることを免れて、ダイアンとバーニーという二人の夫婦に引き取られました。
この夫婦にはすでに4人の子供がいましたが、前から小さな女の子が欲しいと言っており、ダニエルを見た瞬間から彼女が家族の一員になることを感じていたそうです。
彼女は8歳の誕生日を迎える数日前に引き取られていきました。
しかしここからが、夫婦にとっても彼女自身にとっても大変でした。
今まで受けてきた心の傷を修復するのには、ものすごい時間と忍耐力が必要だからです。
ダニエルは最初のうちは1日に7、8回はかんしゃくを起こして、飢餓への恐怖から食べ物を吐くまでたべていました
そのため冷蔵庫には常に鍵がかけられています。
彼女には自分の欲求をコントロールすることが出来ないため、彼女をを守るという意味でもあります。
ダニエルの状態は少しずつ良くなりつつあります。
現在15歳で、昔は嫌いだった学校も、今では好きだといいます。
実母へのトラウマからか、今ではお父さん子に。
精神的な成長がものすごく遅れている彼女は、義父曰く「15歳の体に入った2歳児」のようだと語ります。
ダニエルとの生活は大変なこともたくさんあり、振り回される毎日ではありますが、両親は決して辞めたいとは思わないと語り、心から彼女の自立と幸せを願っています。
とても普通では考えられないような環境で育ったダニエル。
その心に受けた傷は計り知れませんが、彼女が年相応の生活ができる日が来ることを願うばかりです。
Writing by Y.sato of cadot
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