骨髄移植の手術は無事成功!
今日は人生の中で最も幸せな一日だった、全ての人に感謝を、と書かれていました。
しかし、喜んだのも束の間。
彼は10ヶ月後、医師から白血病の再発を言い渡されてしまったのです。
ドナー登録を訴えるパブロさん。
ここからドナー登録者100万人プロジェクトが始まります。
死ぬことを恐れてはいない、と語るパブロさん。
化学療法の苦痛や、好転しない病状ながら、やはり笑顔は絶やしません。
背中で語る、彼の生き様。
2度目の骨髄移植手術後、パブロさんは自分に死期が迫っていることを悟り、「みんなに伝えたいことがある」とこの写真と文章をアップしました。
以下、訳文です。
僕たちが生きている社会では、人々が自分の時間を費やして働き、その対価として金を稼いでいる。そうしないと生活を維持することができないからだ。
この社会のシステムの中で、僕たちはまるで奴隷のように働かされているんだ。
僕たちが生きているこの地球は少しずつ終わりに向かっている。
人間が環境を破壊し続けているからだ。
北極や南極の氷は解け続け、モノは際限なく工場で生産され続け、戦争が起こり続け、人が殺され続けている。
そんなことを続ければ続けるほど、世界はどんどんと終わりに近づくことになる。
でもなぜそんなことを繰り返すのか?それはお金のためだ。
僕たちは常に今ある環境に満足せず、より多くのものを求め続ける。
人の暮らしはもっとシンプルであるべきだし、社会のシステムも人々やこの美しい地球を支えるようなものであるべきだと思う。
人が幸福を求めるのは大切だ。だけど、僕たちが日常の暮らしの中でいったい何をしているのか、そして人類が世界に対して何をしているのか、それを考えれば、本当に大切なものとは一体何なのかにきっと気づくことができると思う。
僕らはもっとお互いを愛し合うべきだ。まずは身近な人たちから、そしていつかは世界中が愛し合うという状況を実現するべきだ。
でも、その前に必要なのは、あなたがあなた自身を愛してあげるということだ。笑顔を忘れず、他人を思いやる心を持ち、平和を実現するべきだ。
私たち人間は、常に最高の状態でいることができるよう努力するべきだと思う。
毎朝目を覚ますことができるというのはとても贅沢なことだ。
それを与えてくれる人生にもっと感謝するべきだと思う。
そう、感謝の心を忘れてはいけないんだ」
彼の残したメッセージは今も残り、彼のInstagramやFacebookもそのまま残されています。
パブロさんは2月28日に市からメダルを授与される予定でしたが、その前に亡くなってしまったことで授与式は取りやめとなりました。
しかしパブロさんご家族の希望によって、後日メダルが授与されることになっています。
彼は死の直前にも、「死は人生の一部。死を恐れるのではなく、愛するべき」と綴っています。
彼の短くも力強い生き方は、多くの人に勇気と希望を与えることになったのです。
最後まで笑顔で多くの人を励まし、生きる強さと前向きさ、明るさを伝えてくれました。
彼こそ英雄、彼が自称したグラディエーター(剣闘士)に相応しい青年です。
20年という短い人生を、病に負けることなく全力で駆け抜けたパブロさん。
彼のような人がいたということ、彼が世界に向けて残したメッセージをどうか覚えていてください。
Writing by S.Shingo of cadot
出典:Instagram
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