食中毒の原因数として最も多いノロウイルスが増殖する場所は、人の小腸内。
つまり、感染した人の便は、何倍もの増殖したウイルスが満ち溢れているのです。
ノロウイルスに感染しても、自覚症状がない人や軽い下痢のみで腸炎と気付かない人も存在します。
一旦感染すると1~2週間、人によっては1ヵ月程度便中に菌を排出し続け、不特定多数の人が利用するトイレは、二次感染するリスクがかなり高い場所なのです。
◯トイレで腸管出血性大腸菌に感染する危険性。
ノロウイルスほど多くはありませんが、腹痛や下痢、血便などの激しい症状を引き起こす腸管出血性大腸菌感染(O111やO157など)に感染するリスクもあります。
腸管出血性大腸菌に感染しても症状がないか軽い人も存在し、通常のトイレでも十分に感染のリスクがあるのです。
しかし、大腸菌といってもわたしたちの体内にいる大腸菌のほとんどは、大腸内にいる限りは通常無害。
腸炎を引き起こす腸管出血性大腸菌は、牛などの腸内に多く存在しています。
一部の有害な“病原性”を持った大腸菌が体内に入った場合感染してしまい、下痢や嘔吐が止まらない症状になります。