僕が爆撃でふっ飛ばされたというだけで、僕が人種差別することに期待をしている人がいることに対して本当にイライラしてるんだ。
僕の考えはこうだ。
確かに僕の足をふっ飛ばしたのはイスラム教徒だった。
そして、同じイギリス軍の服を着て共に戦い、僕と同じ日に腕を失った兵士もまたイスラム教徒だったよ。
僕をヘリコプターで戦地から病院に運んでくれた医療スタッフの一人はイスラム教徒で、僕の命を救ってくれた外科医もイスラム教徒、そして、その時のチームにはイスラム教徒の看護師もいた。
僕が歩くためのリハビリに取り組む間、日々の生活を支えてくれたスタッフの中にもイスラム教徒がいた。
僕が帰宅して、初めて父と飲みに出かけたとき、僕からお金を受け取らなかったタクシードライバーもイスラム教徒の人だった。
飲みに出掛けたバーには、僕の治療に関して思い悩んでいた父にアドバイスをくれたイスラム教徒の医師がいた。
そして逆に、僕の彼女の顔に唾を吐きかけ「まともな俺を差し置いて、障害者といちゃつきやがって。」と罵った白人がいた。