夢はまだ科学で解明されていない分野です。
しかし、その中でもわかっているのは、夢には役割が存在するということ。
脳の情報処理をするときのノイズのようなものの時もあれば、目が覚めてないように現実で起きている音や振動などを映像に変換する役割もあると言われています。
そのため、大きな音が鳴っていても目が覚めないのはこの夢の役割のおかげといわれています。
また、そういった身体的な理由のほかに、ストレス発散、現実で叶えられないことを夢で叶えたりするなど、深層心理で感じている想いが表現されるとも言われています。
そして、何度も同じ夢を見るというのは深層心理が夢で働きかけているパターンが多く、心の奥底に眠る強い想いを反映させているのだとか。
それがストレスなのか望みなのか恋愛感情なのか、何を指すのかは人それぞれですが、印象の深い想いは繰り返し夢になって出てきます。
人間の心理は自分の心でさえも理解できないほど複雑なものですので、繰り返し印象深い夢を見るときは自分の心と向き合うことが大切です。
同じ夢を何度も見るという現象は思春期に多いということが研究でわかっているそうです。
色々なことが見えてくる思春期は、子供時代に比べて悩みが急激に増えていきます。
さまざまな感情に振り回されて抑圧され、大人のように自分で感情を処理する方法もまだわからず、思い通りに行かない不満やストレスが増えていきます。
そういった心の葛藤が繰り返されている思春期には、繰り返し同じ夢をみることが多くなります。
まだ未熟で悩みの理由が自分でも理解しきれていないため、夢も抽象的なものになりがちで、何を繰り返しストレスに感じているのかわかりづらいのも特徴です。
この頃に起こる性への目覚めも、少年少女にはストレスや悪い物に感じることが多く、未知なものへの恐怖が繰り返し同じ夢を見せる原因にもなります。
そして、この夢は大人になった現在でも青年時代と同じ夢を見る傾向があるそうです。
つまり、時代が流れても、人の心と思春期の悩みはあまり変わらないのだとか。
上記にあった通り、同じ夢を繰り返し見る事が多いのは思春期。
そのため心が落ち着く大人になれば次第に減っていきます。
しかし、ある程度大人になっても子供のときと同じ夢を何度も見るという方は、子供のころに満たされなかった欲求や願望がまだ心の中で解決していないことを意味しています。
例えば、親との関係がうまくいっておらずに引きずっていたり、幼少期に何かトラウマを抱えていたりしませんか?
日頃、表面に現れることのない幼少期の感情が、何かをきっかけに思い出したときに夢になってあらわれているのです。
長年の心の傷は1日や2日で癒えるものではなく、夢はあなたがストレスを溜めすぎないように象徴的な夢となって心の傷を発散させているのです。
繰り返し夢を見る人は、本当に求めているもの、満たされていないものがあるかもしれません。
それを解消することで、幼少期から見続けていた夢を見ることはなくなると言われています。