6日に行われた男子400メートル個人メドレーで、見事金メダルを獲得した萩野公介選手と、銅メダルを獲得した瀬戸大也選手。
今大会初の金メダルを獲得した萩野選手には、熱い注目が集まりインタビューの際にはこのように語られました。
えー、本当にこう、いろいろあったんですけど。平井先生に金メダルをかけさせてあげたい、その一心でやりました。(勝利を確信したのは)平泳ぎを終えて、ラスト自由形を残していたところで。(隣のレーンの)ケイリシュが怖かったですけど。
そのインタビューの際に姿を現したのが、銅メダルを獲得した瀬戸選手。
二人は力を出し切ったからか、お互いに笑顔を浮かべて和やかな雰囲気の共同インタビューが行われました。
インタビューの最後には瀬戸選手が「おめでとう」と、萩野選手に祝福の言葉を贈り、今後も東京五輪へと戦いが続くだろう二人ですが、今大会はお互いに最高の結果となりました。
萩野選手は12年ロンドン大会で、高校3年ながら銅メダリストとなり、日本選手権は12年から連覇を続けます。
そして日本記録保持者でもあり、五輪金メダルへの期待が高まる中、萩野選手の前に立ちはだかったのは終生のライバル瀬戸選手でした。
ロンドン大会後から大一番に強い瀬戸に、12年世界短水路、13年世界選手権、14年世界短水路と世界大会で勝てません。
小学3年の初対戦時は25メートル以上の大差をつき、小学校時代は全勝。中学2年で瀬戸選手に初黒星となったものの、対戦成績は勝っていました。
実力は(自分が)上との自負があるから「ライバルとは認めたくなかった」という気持ちがあったのだとか。
瀬戸選手に対して抱く「勝つ」ではなく「負けられない」との強すぎるライバル心が、萩野選手から徐々に攻めの気持ちを消していきました。
レース前に少しでも不安がよぎると「頑張って、真面目にやって負けるのは嫌だし、頑張りたくない」と、プライドがマイナスに働いたこともありました。