おばあちゃんは、車イスを押しながらこう謝ります。
ごめんなさいね。
私の夫です。
もう歳でボケてしまっていて、トレイも私がいないと出来ないから女子トイレにお邪魔したの。
隣の”障害者用のトイレが開いていなかった”から、仕方なくここへ連れてきてしまったのよ。
夫が先にトイレを済ませて、その後私が用を足していたから、皆さんに嫌な思いをさせてしまいましたね…
本当にごめんなさい。
そう言って、深々と頭を下げるおばあちゃん。
「そうだったんだ…障害者用トイレが開いていなかったのなら仕方ないな」
私はそう思い、仕事へ戻るためトイレを出ようとしました。
すると、先ほどの女子高生達が驚くべき事を話し始めたのです。