じいちゃんとばあちゃんは2人で暮らしてた。
ばあちゃんはボケが進んでた。
じいちゃんが介護してた。
いろいろ大変だったみたいだけど、会話はできているようで、人が思うほど大変じゃないよって言ってた。
ばあちゃんの家に行くと、いろんな事が紙に書かれている。
「冷蔵庫は閉めましょう」
「電気は消しましょう」
「トイレは←」
「ふく、くつした↓」
とか、いろんな字がじいちゃんの手で半紙に筆で書かれていた。
書いてあれば守ってくれるんだって。
じいちゃんはいつも一緒にいてあげたけど、どうしても区役所とか病院に薬をもらいにとか出かける事がある。
心配だけど「外には出ないこと」と玄関に書いておけば、大人しく待っていてくれたんだって。
ある日、じいちゃんが出かけた。
もちろん玄関には「外には出ないこと」
それなのに、じいちゃんが戻ってきたら、ばあちゃんは家のすぐ前で車に轢かれてしまっていた。
救急車で運ばれた。