そこは同じ聴覚障害者のみんなが集まるボランティアで、全く手話がわからない健常者に手話を教える講座だった。
僕の親はその講座を開いた主催者だった。
そこには、僕の親がいつもと変わらない笑顔で堂々と健常者に対して
手話で話しをしている姿があった。
もちろん通訳の人はいるが、親の手話は言葉が無くてもはっきりと僕の目、心に届いた。
僕は、今までなにを見てきたのだろう…
そんな気持ちが自分の中に響き渡った。
僕は産まれた時から音のない世界で生きてきました。
でも僕はなにも不便だと思ったこともありません。
こうして、大事な家族もできました。
かけがえのない宝物もできました。
僕は幸せです。
僕にとって目と目で会話ができる手話は最高のコミュニケーションだと思っています。
Writing by S.ayu of cadot
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