そして昼前に、出勤していった夫から電話がかかってきました。
もしもし、僕だけど。読んだ?新聞?
電話でも同じ調子で喋る夫に、とうとう私も日頃溜まっていた鬱憤が爆発してしまいました。
あなたには分からないだろうけど、主婦ってやらなくちゃいけないことがいっぱいあるのよ。
毎日毎日、自分の事なんか何一つできないまま時間はどんどん過ぎていくの。
あなたは定年とか言っていい感じなんだろうけど、私のことなんか考えたことあるの?
そう言って、思わず電話口で泣いてしまう始末。
さすがに言いすぎたと思った私は夫に謝り、そのまま電話を切りました。
視線を落とし、ふと夫が言っていた新聞に目を向けると、お知らせ欄にこんな文字が。
みーちゃんへ
今夜7時に羽田で待つ。
しげちん。