忘年会シーズンの都内。
職場の忘年会に顔を出した私は、アルコールが一滴も飲めないものの、その場の空気を壊さないためにも、忘年会の二次会まで顔を出していました。
しかし二次会途中で、急に体調が悪くなってきて、胃の痛みと吐き気を覚えます。
体調が優れないと上司に伝えて、一人でお店の外へ。
みんなの前で体調を崩さないようにと意識していた緊張が解けたからか、お店を出た瞬間に強い吐き気を覚えて少しだけ道端に戻してしまいました。
電車で帰るのは無理だと判断し、タクシー乗り場へ。
幸い複数台のタクシーが止まっていて、タクシーの運転手同士が会話をしていたりもしました。
私はそのままタクシー乗り場の最前列のタクシーへ移動。
しかし待っていたのは、冷たいタクシー運転手の言葉でした。
「あんた、酔っ払いかい!?」
「吐きそうなのか!」
「だめだよ酔っ払いなんか乗せられないよ!」
扉を閉める間もなく、表情が暗かった私を拒否する運転手。
あまりの体調の悪さに小声にはなってしまったものの、「違います」「体調が悪くて」と伝えたのですが、取り入ってもらえませんでした。
「やばいな・・・」
そう思っていたときでした。
運転手側から、窓を叩く音が聞こえたのです。