側から聞いていても、受験に失敗した事に失望した親が、支離滅裂なことを言っているんだなとわかる内容。
しかしその態度は本気でそう思っているような態度で、なんとも恐ろしい光景だったのでした。
一度引き返そうかと思った私と娘。
しかしその時に講師の方が言っていた言葉がとても心に残り、最後まで話を聞いてしまったのです。
講師の方は、返金しろと文句を言い続ける親に対して、毅然とした声で対応していました。
「落ち着いてください」と、何度も繰り返し、その女性が文句を言い終わるのをただただ辛抱しながら待ちます。
そして一通り女性が不平を言い終わった後、すかさず、講師の方が話はじめました。
「受験を受からなかったということは、一つの結果として、受け止めなければいけません」
「それは、私たちももちろん、本人も、そしてお母様も」
「ただ少なくとも、本人も全力を尽くして受験に取り組んだし、私たちも全力でそれをサポートしていきました」
「結果として受験に落ちてしまいましたが、それは決して本人のモチベーションが低かったわけでも、私たちがモチベーションを下げたからでもありません」