『出しゃばったかもしれないが、部下を育てるために、そういったことを言ってほしくないな。
向き不向きはあるかもしれないが、努力をしている若い人間の芽を摘むのは出来るだけ避けてほしいもんだ。』
『努力できない人間のが圧倒的に多い世の中、大切な人材だからな』
先輩は何も言い返すことができず、去っていく男性を見ていることしかできませんでした。
あまりの突然の出来事なため、周りもポカンとした表情。
しかし、その後先輩は一人うつむき、何かを考えているようでした。
そして、飲み会を終え、翌日を迎え、いつものように業務を行っていきます。
すると、またもや仕事のできない彼がミス。
それをみた先輩は、いつもなら怒り、時間を指定して直させるということを行っていたのですが、付きっ切りでミスの原因と改善方法を考察していたのです。
きっと昨日言われた一言が先輩の心に響いたのでしょう。
聞いた話では、先輩も昔、仕事が全くできず、酷く怒られていたそうです。
しかし、教育してくれた先輩社員が手取り足とり教えてくれたおかげで、今の仕事ができる技術者へと変身することができたのだとか。
今先輩は、昔してもらったことと同じことを部下にしているようです。
もちろん、会社に利益を産めない社員かもしれない。
しかし、彼はまだ2年目。
出来ないことを咎めるのではなく、どうやったら改善できるのかをフォローしなければ成長することが難しいのだなと改めて実感する出来事でした。
酒の席で、突然の乱入は些か非常識ではあったものの、結果としていい方向に向いてくれたので、いい経験だったなと思っています。
Writing by Takafumi Maeda of cadot
提供:山田 敏和
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