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少し前から、カットについてのやりとりに対して意見を述べていた男性。
しかし突然、大きな声で、担当している美容師に言います。
 
「いい加減にしてくれ」
「明らかに長さも違うし、なんでこんなに切られているんだ」

 
ふとその声の方を見ると、頭の左後ろの部分を指差しながら、おどおどとする美容師にサラリーマンらしき方が問い詰めています。
驚いたことに、彼が指をさしていた部分は、2席離れた私からでもはっきりとわかるくらい、極端に短くなっており、段差ができているような状態でした。
 
「襟足も切り過ぎだし」
「こんなんじゃ仕事にならないじゃないか」

 
相当に怒っている様子。
するとスタイリストの人が、「すみません、ちょっと待ってください」と言い、店長らしき人を呼びにいきます。
 
そして店長がその彼の元に到着。
その店長の言葉もまた、びっくりするものだったのでした。
 

「どうされましたか?」の店長の質問に対して、状況と不満を伝える男性。
すると謝罪の言葉なしに、「ご要望に沿う形で担当の人間も対応していたと思うのですが」と店側に不備はないことを強調する言葉。
当然その言葉に、男性は怒りを爆発させます。
 
結局揉めに揉め、事態は収まらず。
最後、どの様にお店を男性が出たかはわからないのですが、受付の方に行った男性から、再び「ふざけるな!」と一言声だけ聞こえてきました。
 
当然、私も気分は最悪です。
しかし私を担当している美容師は、一言もその件に触れることなく、私を担当しています。
一言くらい気遣いの言葉をかけるべきでは?と思いましたが、結局最後までその言葉はありませんでした。
 
そして無事にカラーが終わり、会計へ。
するとそこでまた、非常に不可解な出来事が起こるのです。
 
会計時に請求された金額が、ネット検索時に出てきた金額と大きく離れていたのです。
30%分ほど高い金額だったのでした。

 
私は受付の方に、「この金額では?」と聞きますが、そこに書かれている以外の金額が色々と追加されていたのです。
ブロー代や当日予約代、指名料(誰とも指名していません)といった項目での金額でした。
 
男性のトラブルを見て「やられた」と思い、そこではもう何も言わずにお金を払いました。
しかし二度とその美容院を利用することはありません。
 
後にぼったくりなどに詳しい弁護士に取材をしたところ、最近こうした美容院が続出しており、ひどいところはスタイリストとして実績のない美容師(アシスタントとして働いている人)をスタイリストとして採用しているところもあるのだとか。
そういう人をたくさん非正規社員のような形で取り囲み、たくさん広告費を投下して格安を歌い集客して、ずさんなサービスを提供して利益を得ているそうです。

 
むやみやたらに「安さ」を売りにし、不当なサービス提供や請求を行う事業者は数多く存在します。
「客商売」としては、あるまじき考え方。
ただこうしたお店が尽きないのは、私たち「消費者」もまた学びが足りないということもあるのかもと、実際に自分が体験をして身をもって感じ取りました。
 
こうした事業者をなくすためにも、私たちもしっかりとお店を選ぼうとしなければいけないと思った出来事。
トラブルに巻き込まれる人が少しでも少なくなることを、祈ってやみません。
 


 
■トラブルがあった方はこちらまで。
国民生活センター 消費者ホットライン
0570-064-370
http://www.kokusen.go.jp/map/
 


Writing by Misako Yamaguchi


画像引用元:commons.wikimedia.org


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