私はいてもたってもいられず、会社に事情を説明し早退。
急いで車を飛ばし妻を拾って病院へ向かいました。
そこで、医者から告げられた言葉はなんとも残酷な内容だったのです。
息子さんは、車の激しい衝突の際に右腕が挟まれ、激しく損傷してしまいました。
言い難いのですが、右腕切断です。
私も妻も、医者の言っている意味がすぐには理解出来ずに呆然と立ち尽くしていました。
若干4歳にして、片腕を失ってしまった息子。
外で活発に遊ぶのが何よりも大好きで元気いっぱいな息子の利き腕が、飲酒運転をして子どもの集団に突っ込んだ男に奪われたのです。
信じ難い事実と、沸々と込み上げる怒りの感情を抑えるのに必死でした。
しかし、命が助かっただけでもよかったんだと自分たちを励まし、何より一番辛いはずの息子のためにも私達がいつまでも悲しい顔をしているわけにもいきません。
家の中では今まで以上に笑顔で息子に接し、極力残業はせずに今まで以上に一緒にいる時間を増やすようにしました。